兼近大樹:壮絶なる生い立ちからの逆転劇。両親が離婚し極貧生活の過去

兼近大樹さん、お笑いコンビ「EXIT」のボケ担当として、その明るく“チャラい”キャラクターで多くの人々を魅了しています。しかし、その背後には、極貧の生い立ちという壮絶な過去が隠されています。

彼の生い立ちは、父の会社の倒産や両親の離婚により、貧しい生活を送ることを余儀なくされたという事実から始まります。この記事では、その生い立ちについて詳しく探っていきます。

兼近大樹、両親の離婚により極貧生活の中で育つ

兼近大樹さんは、複雑な家庭環境と厳しい経済状況の中で育ちました。父親は建設業の社長でしたが、趣味のクワガタに大金を注ぎ込むなど、金銭感覚が麻痺していました。兼近さんが小学生の頃には会社が倒産し、中学時代には両親が離婚。その結果、生活は一変し、極めて厳しいものとなりました。

食卓には「もやし」だけが並び、おやつは裂いたティッシュペーパーにマヨネーズをかけたものだったといいます。クリスマスには「サンタです。来ました」というメッセージだけが残され、友人宅でごはんを食べさせてもらうまで帰らない日々が続きました。

兼近大樹、中学時代からのバイト経験

両親の離婚後、母親を支えるために中学時代からバイトを始めた兼近さん。彼は家計を支えるために、中学生でもできるバイトを探し、学校や役所に許可をもらって、朝、学校に行く前に新聞配達を始めました。

中学卒業後はさらにバイト中心の生活となり、建築系の力仕事や居酒屋、バーなど50種類以上のバイトを経験しました。その中には、15歳の頃に始めたパン工場と力仕事のアルバイトも含まれています。

野球への情熱と家族への思い

兼近さんは中学時代、野球に熱中していました。その実力は甲子園を目指せる札幌の強豪校からオファーが届くほどでした。しかし、家計を考え、野球を断念しました。その後、中学卒業後にとび職として働きながら妹の学費を稼ぎました。

彼は野球に冷めたフリをしましたが、母親は息子の“ウソ”を見抜いていました。「“野球に対する情熱が冷めてきた”と言って働くことを選択しましたが、本当は家計を助けるためのウソだとすぐに分かりました。そんな気を使わせてしまってごめんなさい」と母親は語りました。

兼近大樹、高校中退と犯罪歴

定時制高校に進学した兼近さんですが、バイトを掛け持ちしても家計が苦しかったことから、高校を中退しました。その後はバイトに専念し、妹の学費を稼ぐなど“父親代わり”を務めていました。

しかし、その生活の中で、彼は二度の犯罪歴を持つことになります。一度目は女子高生に売春をあっせんした容疑で、二度目は窃盗事件に関与した疑いで逮捕されました。しかし、二度目の事件は事情聴取の末、不起訴となりました。

兼近大樹、芸人への道

二度目の逮捕後、彼は人生の転機を迎えます。拘留中に友人から差し入れされたピース・又吉直樹の著書『第2図書係補佐』を読み、「芸人になりたい」と初めての夢を持ちました。その後、上京し、ホームレス生活を送りながら学費を貯め、NSCに入学しました。そして、お笑い芸人としての道を歩み始め、EXITとして大ブレイクしました。

まとめ

兼近大樹さんの生い立ちは、極貧生活、中学時代からのバイト経験、そして二度の犯罪歴があるという壮絶なものでした。しかし、その全てを乗り越え、成功をつかんだ彼の物語は、どんな困難も乗り越えられるという希望を私たちに与えてくれます。彼の人生は、逆境を乗り越えて成功をつかむことのできる人間の可能性を示しています。