樹木希林は不動産・マンション経営で巨万の富。すごい相続税対策、年収も解説!

樹木希林(きき きりん)さんは、その卓越した演技力から「怪優」と称されています。

しかし、彼女は芸術の世界だけでなく、財務技術(財テク)にも熱心でした。

今回は、樹木希林さんのマンション運営(財テク)、年収、そして相続について掘り下げてみましょう。

 

樹木希林のプロフィール

本名:内田啓子

生年月日:1943年1月15日

没日:2018年9月15日

身長:160cm 出身地:東京都千代田区神田

最終学歴:千代田女学園(現在の武蔵野大学附属千代田高等学院)

 

樹木希林:不動産王としての素顔

まずは、樹木希林さんの不動産への注力を紹介していきましょう。

芸能人の不動産投資と言えば、千昌夫さんや矢沢永吉さんなどの失敗例がよく知られています。
しかし、樹木希林さんは、女優としてのキャリアをスタートさせたばかりの21歳の時に投資家として成功を収めました

彼女が最初に購入したのは、東京都大田区の一戸建てで、その後も資産を着実に増やしていきました。
女優としての成功について尋ねられた際、彼女は「ローンを早く返せる」と答えています。

これは、芸能界の不安定さと一攫千金の可能性を見越して、慎重かつ積極的に行動していたことを示しています。

樹木希林さんは、不動産投資を短期的なビジネスとは捉えておらず、「年金の代わりに家賃収入」を得ることを重視していました。
また、芸能人は収入が不安定で社会的な信用も少ないため、賃貸を断られることも少なくないと考え、自宅や賃貸用の不動産を購入していました。

彼女の不動産に対する考え方は、娘の也哉子さんや本木雅弘さんにも伝えられ、彼らも都内の高級マンションを賃貸用に購入したと言われています。
安定した収入を確保することで、芸能界での不安を取り除き、人の顔色を伺うことなく「樹木希林」を貫くことができたのでしょう。

お金に対する意見は人それぞれですが、経済的な余裕が精神的な安定につながるとも言えます。

ちなみに、彼女が亡くなる直前に所有していた不動産は、少なくとも都内に8軒あったと言われています。

 

樹木希林のマンション経営と年収

次に、樹木希林さんのマンション経営と年収について見ていきましょう。
マンション経営と聞くと、一棟全体を所有しているというイメージを持つかもしれませんが、実際には一部屋だけや一階全体といった様々な形態の投資が行われています。
樹木希林さんも、一棟全体だけでなく一部屋単位でマンションを所有し、賃貸に出していました。

彼女はマンションだけでなく、一戸建てを飲食店に貸し出すなど、積極的に経営に取り組んでいました。
しかし、具体的な家賃や不動産関連の収入は公にされていません。

ただし、2005年に廃止された「長者番付」の情報によれば、2004年度樹木希林の年収は推定で1億1719万円とされており、その中には不動産収入も含まれていると思われます。

2004年にはスペシャルドラマが1本、映画が「半落ち」を含む4本、さらにテレビCMもあったことを考えると、年収の1~2割(約2000万円)が不動産からの収入だった可能性があります。

つまり、仕事がなくても生活できるほどの年収があったことは間違いないでしょう。

 

樹木希林の相続税対策の巧妙さ

最後に、樹木希林さんの巧みな相続税対策について見てみましょう。

資産家にとって頭痛の種である相続税ですが、樹木希林さんはこれを巧みに節税する方法を見つけていました。

相続税は一般的に配偶者や子供に分配されますが、樹木希林さんは相続先の子供に実子だけでなく養子も含まれることに注目しました。

そう、ご存知の通り長女の也哉子さんの夫、本木雅弘さんは内田家の養子です。
相続人数が内田裕也さんと也哉子さん、そして本木雅弘さんの3人になると、約4000万円ほど控除額が増える仕組みになっています。
これは、資産家である内田家にとって大きな意味を持つことでしょう。

 

樹木希林さんと本木雅弘さん夫婦は、7億円とも言われる豪邸で同居していましたが、これも同居を条件とした特例「特定居住用宅地」を活用するためだったのかもしれません。

この特例「特定居住用宅地」は相続税の評価額を80%減額できる内容で、その時の評価額によりますが、約8000万円ほど評価額を減らせるので、相続税の軽減に寄与します。

飲食店に貸している一戸建てにも、評価額を50%減らせる特例「貸付事業用宅地等」を適用していたと言われています。
これは、相続税対策だけでなく、賃貸収入も得られる素晴らしい活用法と言えるでしょう。

さらに、孫である内田雅樂さんや伽羅さんにも生前贈与を行うなど、相続税対策を施していました。
彼女は、俳優業だけでなく資産家としても完璧な仕事をしていました。
配偶者である内田裕也さんには不動産の相続はしていないそうですが、これは彼が不動産運用をするタイプではなく、ダメにしそうだからという配慮かもしれません。

しかし、内田裕也さんが現金を相続したとも、全く相続をさせていないとも言われています。
仕組みを理解し、上手く活用すれば、多くの財産を家族に残すことができます。

しかし、その前に、対策が必要なほどの資産を作る必要がありますね。